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premio gordo Plain Toe Derby “Bawa” DBR

2022-11-14

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日本人女性がデザインするレザーシューズブランドpremio gordoと、パリ在住のTFディレクター関 隼平氏が手を組んで出来上がった外羽根のプレーントゥ “Bawa” の第二弾、クロム鞣しのブラウンが入荷しています。
土踏まずをシェイプした木型、スプリットウェルトで攻めたコバ幅、丸みを帯ながらスマートなトゥ等の無骨なボリューム感を持たせながらギリギリまでシェイプするデザインコンセプトや、ソールの縫いやアッパーのステッチワークの技術面、良くも悪くも粗が隠しやすいブラックと違いディテールがはっきり伝わるダークブラウン。
この靴に込められたコンセプトやデザインがMADE IN JAPANの志によってはっきりと伝わってきます。
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ITEM DESCRIPTION
“関隼平氏別注モデル。 工場の隅に転がっていたビンテージサービスシューズを参考におこした木型は既存のインラインモデルに比べトゥに丸みがあります。 そこに厚みも加わるとフォルムがころんとしてしまうため、 婦人用の先芯を使用 +叩きを強くしトゥを薄めに仕立てました。カジュアルな靴に使用されることの多いスリットウェルトをダブル巻き ( 踵まで 1 周巻く仕様 ) しながらも、 日本らしい丁寧な職人技術でコバ幅を攻めコンパクトにまとめています。本底は摩耗に強く滑りづらいオイルドベンズ。 リフトにはイタリア SVIG 社のラバーを使用しています。きめの細かなボックスカーフに走らせたのは8番の太糸。カジュアルさと繊細さをブランドらしいバランスで表現しました。”
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premio gordoを製作する浅草の工房の片隅にあった、古い年代でブランド不明なプレーントゥに閃きを得て作られたという外羽根のプレーントゥ。
ビンテージサービスシューズの骨っぽいドレッシーな空気感と、premio gordoらしいエレガントなクラシックさが美しく融合しています。
サービスシューズと同じく、米軍兵のドレスユニフォームに使われた靴を源流に持つALDENのミリタリーラストやモディファイドラストのように、靴の中で足がブレないよう足裏の土踏まず,ウエスト部分をシェイプした流線型のフォルム。
そしてヒールカップの無駄な余裕を削ぎ、婦人用の先芯を使いトゥを薄く仕上げて、豊かな曲線を持ちながらモッサリしない、ダンディーなビンテージドレスシューズのエレガントさを演出してます。
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ソールは専門用語では360度グッドイヤーのスプリットウェルトと言うのですが、踵までのグッドイヤーで、アッパーとソールの間に防塵,防水目的の突起状の革がアッパーを1周しています。
この製法の目的は機能や履き心地の向上だけでなく、無骨なアッパーの風合いに負けないボリュームを出す装飾面の演出もあるのですが、見せ筋で飾るのではなく用即美の無駄のない筋肉ボディーのように、張り出すコバをギリギリまで攻めて削ることでボリュームを調整し、力強くもシャープな印象にしています。
アッパーのデザインも出るとこは出た流線型の高揚感と、シャープに絞り込んだストイックさを共存させ、ソールもボリュームを持たせるスタイルなのに無駄なボリュームを無くすと言う、増量してから削るような、少し矛盾とも取れる思惑や工程で成り立っています。
それらは全て、繊細な陰と陽の表現に秀でたデザイナーと、ブランドの個性を時代にフィットさせる目利き感覚に溢れた関ディレクター、その要望を具現化する技術を持つ靴職人の、侘び寂びと呼ばれる美的感覚や、洋と和を折衷する力、手先の器用さ、日本人の長所が折り重なって出来上がった靴です。
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・premio gordo Plaintoe Derby “Bawa” col-DBR size-25.5cm,26cm,26.5cm,27cm 126,500円