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premio gordo Plain Toe Derby “Bawa”

2022-06-12

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いつものように紹介が遅くなりましたが、女性がデザインする日本のレザーシューズブランドpremio gordoと、パリ在住のTFディレクター関 隼平氏が手を組んで出来上がった外羽根のプレーントゥ “Bawa” が入荷しています。
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premio gordoを製作する浅草の工房の片隅にあった、古い年代でブランド不明なプレーントゥに閃きを得て作られたという外羽根のプレーントゥ。
ビンテージサービスシューズの骨っぽいドレッシーな空気感と、premio gordoらしいエレガントなクラシックさが美しく融合しています。
サービスシューズと同じく、米軍兵のドレスユニフォームに使われた靴を源流に持つALDENのミリタリーラストやモディファイドラストのように、靴の中で足がブレないよう足裏の土踏まず,ウエスト部分をシェイプした流線型のフォルム。
そしてヒールカップの無駄な余裕を削ぎ、婦人用の先芯を使いトゥを薄く仕上げて、豊かな曲線を持ちながらモッサリしない、ダンディーなビンテージドレスシューズのエレガントさを演出してます。
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ソールは専門用語では360度グッドイヤーのスプリットウェルトと言うのですが、踵までのグッドイヤーで、アッパーとソールの間に防塵,防水目的の突起状の革がアッパーを1周しています。
この製法の目的は機能や履き心地の向上だけでなく、無骨なアッパーの風合いに負けないボリュームを出す装飾面の演出もあるのですが、見せ筋で飾るのではなく用即美の無駄のない筋肉ボディーのように、張り出すコバをギリギリまで攻めて削ることでボリュームを調整し、力強くもシャープな印象にしています。
アッパーのデザインも出るとこは出た流線型の高揚感と、シャープに絞り込んだストイックさを共存させ、ソールもボリュームを持たせるスタイルなのに無駄なボリュームを無くすと言う、増量してから削るような、少し矛盾とも取れる思惑や工程で成り立っています。
それらは全て、繊細な陰と陽の表現に秀でたデザイナーと、ブランドの個性を時代にフィットさせる目利き感覚に溢れた関ディレクター、その要望を具現化する技術を持つ靴職人の、侘び寂びと呼ばれる美的感覚や、洋と和を折衷する力、手先の器用さ、日本人の長所が折り重なって出来上がった靴です。
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スプリットウェルトの付いたアメリカ靴はトラッドやアイビーの紋切り型のレッテルが貼られやすい、と言うのが僕の印象ですが…、
この”Bawa”でコーディネートすると、スラックスでもジーンズでもチノパンでも “力強くも繊細”、”アメリカンなのに陰陽がある” こなれたエスプリ感がどこらともなく漂います。
そう!! 無類にカッコいい靴なんです????。
6ポケットの軍パンにこれだけ合う外羽根プレーントゥは他に無いと思うな〜。
(↑ひつこいか…????)
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・premio gordo Plaintoe Derby “Bawa” col-Black size-26cm,26.5cm,27cm 126,500円